あひるの空が待ち遠しくて〜九頭龍高校-横浜大栄高校〜
いきなり漫画の話で。
※ネタバレもあるのでご容赦を。
今週のマガジンでついに分かったベスト4をかけて戦う相手が横浜大栄であり、いよいよその試合を迎えること。
………と言いたいけれど、過去のシーンからなんとなくそろそろだなとも感じてました。
なぜなら自分が神奈川でバスケやってた人間だから。
回想シーン的に描かれた大栄とのシーンでは会場が多分平塚の体育館で、クズ高の学区と大栄の戦績的にはベスト16以上じゃないと実現しないシーンだったし、インターハイ優勝時の酒巻監督の「しょっぱなから」発言からも「多分ベスト8(決勝トーナメント前)」だろうなと思ってたから。
とは言えいよいよかぁ〜〜〜
というワクワクと寂しさの入り混じり……
なんにせよ来週以降が待ち遠しい。
あひるの空は自分が高校の時ころから読み始めてました。あまりにも感情移入できるし共感ポイントが多くて。
高校3年、膝の怪我をしていた自分に新城の児島はとても刺さった。あの痛みや辛さを3年のインハイ予選というとても大事な時に経験することは本当に……ねぇ?3年間の過程がきちんと描かれているので彼があそこまで固く決意する理由も納得です。
※ちなみに、当時診てもらってたスポーツトレーナーに膝を無理やり曲げるくだりを話したら「絶対にお前はやるなよ」と釘刺されました。とてもじゃないけどやる勇気湧かなかったっす。
そう、主人公チーム以外でも高校の日常をしっかり描けていることが好きな理由です。どれも分かる。
新丸子や横浜大栄のように、強豪校でバスケをするということ。その中にいる人たちの葛藤や強豪校を引っ張る人材の覚悟。
個人的にはトキワ率いる新丸子が地区で負けることは想像していなかったので…まぁ、だからと言ってあそこでクズ高が負けていいわけではないので……トキワが千葉の想いをしっかり受け継いでチームを率いてたことがわかる回想シーンが泣けるのです。(それをあんまり表にしないあたりがトキワですね)
里美西の日高も割と良い。
部活あるあるな環境で、先輩が引退するまでは我慢の連続。いざ自分たちの代になって革命だ!と意気込むも監督と女バスに喝を入れられるまでは変われなかった。 なんだ日高軟弱じゃん、ではなく世の高校生の大半のリアルが日高なんだと。そこから一歩踏み出すにはまだ周りの支えが必要だということが描かれてて共感。
大人側についても触れている点もずっと読み続けられることなのかも。空のお父さんはなんでもできるジョーカーみたいに登場したけどお母さんの死後ずっと色んなことに葛藤してて、それを酒巻監督や坂田さん、校長、柔道部やサッカー部の顧問(名前忘れた)が支えてたり。藤沢菖蒲の監督の長きに渡る挑戦も、話の流れ上はライトだけど思わず考えちゃった。おなじ高校バスケでも立場が違うことで見える感じることが全然違うことの再確認。
どうしても導入や成長過程がドラマチックでまだそんなにクズ高に肩入れできてないひねくれ者ですが、この後の横浜大栄戦では何か変わるはず笑
改めて、「この一冊」と言える漫画に出会えたことに感謝です。
……………終わってほしくないなぁ。
※秀逸な単行本の表紙で結構好きな一枚。